データ シート
発注ガイド
2010 年 6 月
1 シスコの第 2 世代サービス統合型ルータ
シスコの 3900、2900、および 1900 シリーズ サービス統合型ルータは、シスコの 25 年にわたる技術革新および市場をリードする製品の歴史を基盤としています。サービス統合型ルータの第 2 世代により、ブランチ オフィスはさらに進化します。ブランチに、ビデオ、柔軟で強力なローカル アプリケーションを実現するローカル コンピューティング リソース、およびリッチ メディアのエクスペリエンスがもたらされます。セキュリティ、ユニファイド コミュニケーション、ワイヤレス、アプリケーション最適化サービスなど、第 1 世代のサービス統合型ルータで利用可能な幅広いサービスに加えて、第 2 世代では、ソフトウェア ライセンスおよび簡略化された Cisco IOS ソフトウェア パッケージで柔軟な「オンデマンド」のサービスを導入することにより、ブランチ オフィス全体の費用を大幅に削減します。
第 2 世代サービス統合型ルータ(ISR)のポートフォリオは、第 1 世代の ISR と同様、Cisco 3900、2900、および 1900 シリーズ サービス統合型ルータの 3 つの製品ファミリで構成されています。Cisco 1921 から Cisco 3945E までのポートフォリオは、パフォーマンス、モジュール スロット密度、および機能が向上しており、さまざまなリッチ サービスを実行するブランチ オフィスのニーズを満たします。
プラットフォームは、セキュリティ、ユニファイド コミュニケーション、アプリケーション サービスの基本システム、またはバンドル システムとして発注できます。この発注ガイドでは、基本システムの設定とオプションに重点を置いて説明しますが、大部分の要素はバンドル発注にも適用できます。第 2 世代サービス統合型ルータの高度なテクノロジー バンドルの一覧については、このガイドのセクション 4 を参照してください。
1.1 3900 シリーズ サービス統合型ルータの発注
Cisco 3900 シリーズは、サービス統合型ルータ ポートフォリオの中で最高のパフォーマンスとサービス密度を提供します。このシリーズには Cisco 3945E、Cisco 3925E、Cisco 3945、Cisco 3925 ルータがあります。これらの主な違いは、パフォーマンスとサービス モジュール(SM)スロット数です。
3900 シリーズ サービス統合型ルータは、システムのルート プロセッサ、EHWIC スロット、オンボード イーサネットおよび DSP スロット(Cisco 3900 シリーズのみ利用可能なオプション)をホストする、現場交換可能な Services Performance Engine(SPE)を提供します。SPE は、将来開発されるより高性能なエンジンにアップグレードすることが可能な、モジュラ式マザーボードです。Cisco 3945E は SPE250、Cisco 3925E は SPE200、Cisco 3945 は SPE150、Cisco 3925 は SPE100 をそれぞれ搭載して出荷されます。SPE のスペアまたはアップグレードを発注する際、SPE250 および SPE150 は Cisco 3945 プラットフォームのみ、SPE200 および SPE100 は Cisco 3925 プラットフォームにそれぞれ対応していることに注意が必要です。
表 1 Cisco 3900 シリーズ プラットフォームおよび Services Performance Engine
Cisco 3900 シリーズの各プラットフォームは、デュアル電源内蔵で発注できます。このデュアル電源を使用すると、電源の冗長性を設定したり、POE デバイスの電源を増加したりできます。プライマリおよびセカンダリ電源には、AC、POE、または DC、あるいはこれらの任意の組み合わせが可能です。ルータに統合されているスイッチ モジュールの POE ポートに電源を供給するには、POE 電源内蔵のルータを発注する必要があります。
次の表 2 の電源 SKU は、システム発注と同時に、またはスペアとして発注できます。Cisco 3900 シリーズ ISR の POE 電源でより高い電流定格に対応するには、C15 定格電源ケーブルが必要です。
表 2 Cisco 3900 シリーズ ルータの電源オプション(システム発注と同時、またはスペアとして発注)
* 電源の DC バージョンは 2010 年上半期中に利用できるようになる予定です。
Cisco 3945E、3925E、3945、3925 は 1GB の DRAM と 256MB のコンパクト フラッシュがデフォルトのメモリとして搭載されています。1GB DRAM の構成は、2 つの 512MB DIMM が対称的に Cisco 3900 シリーズ ルータの SPE 上の各メモリ スロットに取り付けられています。システム パフォーマンスを高めるためにメモリをより高い密度にアップグレードする場合は、両方のメモリ スロットは同じタイプと密度の DIMM ものを使用する必要があります。Cisco 3900 シリーズでは、2 つの DIMM スロットにそれぞれ異なる密度の DRAM を使用したり、1 つのスロットのみを使用することはサポートされていません。メモリ タイプおよび SKU は、表 3 に示すように 3900 シリーズ プラットフォームすべてで同じものを使用できます。
表 3 Cisco 3900 シリーズ ルータの DRAM(工場アップグレードおよびスペア)
次の表 4 にあるコンパクト フラッシュ SKU は、サービス統合型ルータ第 2 世代のポートフォリオのすべてのルータに共通です。コンパクト フラッシュ スロット 0 には、工場出荷時のデフォルトで 256MB CF が使用されます。また、追加のコンパクト フラッシュ スロット 1 があり、必要な密度のコンパクト フラッシュを発注してオプションで設定できます。
表 4 Cisco 3900 シリーズ ルータのコンパクト フラッシュ(工場アップグレードおよびスペア)
Cisco 3900 シリーズ ルータには、ルータ シャーシ内で「ビジネスからベゼルへ」のエアーフローを促進するファン アセンブリが出荷時にデフォルトで搭載されています。または、オプションのファン アセンブリは「ベゼルからビジネスへ」のエアーフローを提供し、埃の多い動作環境や NEBS 設置に適したエアー フィルタを含みます。いずれのファン アセンブリも、システムに搭載して出荷することも、スペア用として発注することもできます。スペア用エアー フィルタも、定期メンテナンスおよび交換用に発注可能です。また、Cisco 3900 シリーズの冗長電源のカバーも、スペアとして発注可能です。
表 5 Cisco 3900 シリーズ ルータのファン関連製品
1.2 2900 シリーズ サービス統合型ルータの発注
2900 シリーズ サービス統合型ルータには、Cisco 2901 ISR、Cisco 2911 ISR、Cisco 2921 ISR、および Cisco 2951 ISR の 4 つのプラットフォームがあり、表 6 に示す SKU を用意しています。
表 6 Cisco 2900 シリーズ サービス統合型ルータ
Cisco 2911、2921、および 2951 は、AC、POE、または DC 電源内蔵で発注できます。電源タイプは、製品設定時に、国ごとに必要な電源ケーブルとともに選択する必要があります。これらのプラットフォームでは、外部冗長電源(RPS)デバイス(Cisco RPS 2300)を使用することにより電源の冗長化も可能ですが、外部 RPS デバイスに接続するには RPS アダプタが必要です。Cisco 2901 は、AC または POE タイプの電源内蔵で発注できますが、DC バージョンの電源は提供しておらず、また外部 RPS もサポートしていません。
次の表 7 の電源および RPS アダプタ SKU は、ルータの発注時、またはスペア用として発注できます。ルータに接続されたスイッチ モジュールのポートに電源を供給するには、POE 電源内蔵のルータを発注する必要があります。電源 SKU は、Cisco 2921 と Cisco 2951 で共通です。
表 7 Cisco 2900 シリーズ ルータの電源および RPS アダプタのオプション(工場オプションおよびスペア)